母子家庭の女性の生活保護費、29万足りない?!

 

以前、生活保護を受けている母子家庭の女性が、29万円もの保護費を支給されているのにかかわらず「足りない、苦しい」とインタビューに答えているシーンが取り上げ、世間を騒がせていました。

 

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「月額29万円の生活保護費を減額されたら暮らしていけない。2児の母子家庭ママが涙ながらに語る。」

女性の収入は、ひとり親家庭向けの母子加算25,100円(2人分)も含め、生活保護基準額の月約29万円のみ。

ひとり親家庭などに、市から支給される児童扶養手当(46,430円)と、子供のいる世帯向けの児童手当2万円は基準額から差し引かれる。

 

女性宅生活保護費291,580円の支出内訳
家賃      56,000  娯楽・習い事  40,000
食費      43,000  日用品代        37,000(ストーブ購入)
光熱費     13,500  灯油代             4,000
携帯電話      26,000  医療費           2,700
固定電話        2,000  被服費           20,000
おやつ代.       7,000  給食・教材     13,000
交際費他      12,000  残り              15,380

 

子供たちには生活保護費のことは言っていない。受給者を非難するTV番組を見て 負い目を感じさせたくなかった。

女性は、確かに保護費を超える給料なんて難しいし、「保護世帯は貰い過ぎ」という 声も解る。
一方で、子供を満足に塾にも通わせられず、参考書もたまにしか買ってあげられない現状に、
この子達が勉強し、他の子達に劣等感を持たずに育つのは難しいと考える。

今年に入り、政府は保護基準の引き下げを始めた。基準が下がったら、自分が食べる量を減らそうと思っている。

~ソース元 朝日新聞 2013/3/6 31面「生活保護 子供に言えない」~

 

 

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母子家庭で生活保護費の支給額が29万円は多すぎでしょうか?

 

まず、その女性の世帯の 基準額 というと

 

母  子供2名  3人世帯 母子家庭

生活扶助

第1類費  165,030円  食費・被服費など

第2類費  30,200円  光熱水費など

母子加算  44,230円

教育扶助    19,000円

住宅扶助  54,000円

計292,580円

 

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上記から、支給額については、生活保護法に支給されてるため違法ではありません。

この支給額で支給している福祉事務所にも落ち度はありませんし、受給者にも問題ありません。

生活保護法によれば、その金額が「最低限度の生活の維持」を保障するものであり、その支給額をどう使うかは受給者の自由です。

この金額が適正でないと思うのなら、生活保護制度の法律からの見直しになります。

 

ただし、僕としては、朝日新聞の記者の表現と、女性のコメントの中で気になる点がいくつかあります。

 

記者の質が低レベル

まずは記事中の「……含め、生活保護基準額の月約29万円のみ。」の「のみ。」の部分。

これは「記者」相当ずれている思います。。というか世間を知らないというか。

僕の住んでいる地方だと、共働きで一生懸命働いて、一人手取り14万、二人合わせて、やっと28万円という家庭も多いでしょう。

そんなご時勢で「生活保護費の28万のみ。という表現は、その記者の質が疑われます。

また「涙ながらに語る。」の部分も、意図的な表現だと感じます。

28万ももらってて、本当に「涙ながら」だったら、その母親は相当なバカか、精神状態が異常です。かなり感覚がおかしくなっている。

そんな精神状態を前提とせずに、ある一部分しか見せず、意図的に現実を捻じ曲げる。

最近は報道の質が本当に低下しています。メディアが社会を作っていくという自覚を持たないと記者として失格です。

こういう記事を出しちゃったら新聞社も、批判を受けて当たり前だと思います。

むしろ、あえて批判を受けるような行為をしたとしか考えられない。

こういう書き方をするから、生活保護受給者は、さらに、いわれのない批判を受けるのです。

これはまず記者が悪い。

 

 

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保護を受けた母子家庭の女性の「自立への姿勢」が感じられない

もう一つは

『女性は、確かに保護費を超える給料なんて難しいし、「保護世帯は貰い過ぎ」という声も解る。』

という部分が、この女性の自立への姿勢が、なくなってしまっているのが分かります。

 

生活保護法第4条1

「保護は生活に困窮するものが、その利用しうる資産、能力、その他あらゆるものを、その最低限の維持のために活用することを要件として行われる。」

生活保護法第60条

「被保護者は、常に、能力に応じて勤労に励み、自ら、健康の保持及び増進に努め、収入、支出その他生計の状況を適切に把握するとともに支出の節約を図り、その他生活の維持及び向上に努めなければならない。」

この条文による

生活保護を受ける条件として「自立に向けて、最大限努力してね」という大原則の自覚が、なくなってしまっています。

今後も生活保護を受け続けることが前提のセリフですね。

生活保護受給暦が長くなると、「もらえて当たり前の意識」「自立意欲の低下」が目立ちます。

自立を目指さなくなると、ケースワーカーが厳しく追求してきます。

その大原則をゆめゆめ忘れぬよう、気を引き締めて、生活保護を受給していただきたいですね。

 

生活保護を受給することの後ろめたさ

もう一つは

「負い目を感じさせたくなかった。」というセリフから読み取れる「後ろめたさ」

この女性は、子供に負い目を感じさせたくなかったと言っていますが、こころのどこかで、自分も後ろめたさがあるからそういう言葉が出てくるのだと思います。

なぜ後ろめたいかというと、生活保護を受け続けるには、相当の「制約」がずっと付きまとうからです。

そして、生活保護を受給して生きていくということは、この制約の中でやっていくしかないから、ずっと「後ろめたさ」が付きまとうのでしょう。

生活保護費と引き換えに、人としての本当の自由が制約されます。

こちらの制約については生活保護を受けるリット・デメリットのページを読んでみてください。

ともかく疑われます。

自由に見せかけて、本当に窮屈な人生です。

その制約を、苦に思うか、気にならないかで、あなたの生活保護ライフが、天国にも地獄にもなるのです。

 

 

筆者からのメッセージ

僕は、地方公務員でケースワーカーとして、生活保護を担当してきました。

毎日、たくさんの保護相談を受けてきましたし、このページを読んでいるみなさんの中にも、保護を検討されている人も多いと思います。

しかし、実際の現場に出て分かったことは、生活保護の実情はそんなに甘いものではないということでした。

僕は、みなさんには、生活保護はオススメしません。

かといって、このサイトにたどり着いたみなさんに

今さら、「真面目にコツコツ働きなさい。」とも、いうつもりはありません。

 

お金がなく、生活に困っている、みなさんの役に、何とか立ちたいという想いから

地方公務員で、ケースワーカー経験者でありながら

生活保護を受けるよりも、「簡単」に生活苦から抜け出せる方法を

精一杯考えましたので、ぜひ、ご覧になってみてください。

 

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